硲 俊之(ハザマ トシユキ)

2019/01/15


社員を育てる経営者の視点

社長にとって頭が痛いのが、ここ数年、人が集まりにくくなってきていて採用コストが高くなってきていることです。
そのため採用したからには頑張ってもらいたいのが本音なのですが「せっかく人を採用しても、その人が上手くいくかどうかは一緒に働いてみないとわからない。」という声も増えてきています。もちろん採用面談でしっかりと話を聞いてみるのですが、限られた時間の中ですべて聞き出すことは不可能ですし、実際に一緒に働いてみることで、その人のことがわかることもあります。
「採用した人は当たりだった」「今回はハズレだった」という問題がおこらないためにも、しっかりとした採用の取り組みが必要です。

そこで、自社に合う方を採用して上手くいっている会社のポイントをいくつか紹介します。

よくあるのが「人が足らないから補充したい」「優秀な人であれば」など、採用時の人物像が漠然として採用すると、自社に「合う、合わない」がおこります。
そのため事前に「こういった人材が欲しい」「こういう人に来てほしい」という求める人材像をしっかりと具体的に持つことです。
明確な採用したい人物像が決まっていないと「やる気がありそう」「優秀だ」など、面接時の雰囲気で決まる場合が多いです。そうならないためにも経営計画などを参考にすることで「今後、自社に必要な能力は」「その人に求める役割」など、会社の未来のあるべき姿を明確にすることで、必要な人材像が見えてきます。
そうすることで採用時のチェックポイントもブレなくなります。

会社の声として「一緒に働いてみないとわからない」という声も、採用された側から見てみると「こんなはずではなかった」など、同じことが言えます。
そのため採用のミスマッチ現象を防ぐためにも、しっかりと自社の社風やルールなどを理解してもらってから入社してもらうことが必要です。
よくあるのがホームページの採用ページで「アットホーム」「働きやすい」「残業が無い」など、求人の問い合わせが多くなるような職場環境の内容を書いていている場合が多いですが、実際に働いてみて一致していないと不満感や不信感を持たれたりしてモチベーションが下がったり、最悪の場合は辞めたりされますので要注意が必要です。採用が上手くいっている会社は「この指とまれ方式」の採用方法を取り入れているケースが多く、社長が「3年後には、こういう会社にしてきたい」「5年後には、10店舗にしたい」など、将来はこうしていきたいという具体的なメッセージを伝えることで、それに共感した人の採用に力を入れています。 そのため採用された人も、職場環境より未来への共感を重視しているため、定着率も高くなりやすくなります。

採用された方の能力についても「思っていた能力と違う」という場合、そもそも能力の基準が不透明です。
採用されたときは、やる気があっても実際に働いてみると「上司と合わない」 「思っていた仕事内容と違った」など、働く環境によっても左右されやすいです。
よくあるのが面談のとき、総務担当者と社長だけが採用に立ち会って面談している場合が多いです。
その場合、社長から見ると「うちの会社に無い人材だ」「こういう人が入ってくると活性化する」など、会社の将来を考えて採用を決めることが多いです。
職場には直属の上司がいて、そこで働くことになりますから、その上司との相性も重要なのですが、そこまで考慮して採用を考えることも少なく、実際に働きだしてから問題が表面化されます。上手くいっている会社は採用時にも配属先の上司が立ち会って相性を確認したり、総務担当者が配属先の上司との相性を考慮したうえで決めることが多いです。
特に総務担当者が配属先の上司のタイプを客観的に把握しておくことで、今回の採用予定の部署だけではなく、相性が合う部署の紹介も出来ますので、応募があった方を適材適所に配置することが出来るようになります。

このように、上手くいっている会社は「採用してから」よりも「採用する前」に重点を置いており、採用した方をしっかりと活躍してもらうための社内整備を事前にしていますので、ぜひ、この機会に、採用のあり方を見直ししてみてはいかがでしょうか?

 

上司の指示力

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